富士山の麓、山中湖でご縁をいただきお庭づくりをさせていただきました。
敷地内で日本庭園風に組まれていた石や灯籠を崩して、より自然な森の風景に馴染むように小川に見立てた通気水脈と合わせて配置し直しました。
植栽も、もともとあったものを配置しなおしたのと、新しいものも追加して、建物からより緑が身近に感じられるようになりました。既存の木は背も高く、立派な高木がメインでしたが、そこに中〜低木を加えることで風景にリズムが生まれて、より奥行きのある空間になりました。また、植物の根っこは土を抱え、通気通水の水脈の機能を助けてもくれます。
造成後、裸地になっている部分には、落ち葉や小枝を薄く撒いて、グランドカバーをしています。そうすることで、土壌の乾燥を防ぎ、また雨によって地面が叩かれて泥水が出ることもありません。泥水がでると地面にアクがたまって、植物にとって苦しい土壌環境になってしまいます。健全な状態では大地は泥水を流しません。
景観的にもよくなじんで、土がむき出しよりも優しくホッとできるような気がします。そして一見すると、ずっとここにあったようで、どこをいじったのかもわからないかもしれません。
建物の手前に石が組んでありましたが、移動後、自然なアプローチに作り変えました。これから少しずつ草も生えて、より優しい風景になっていくと思います。
山中湖の植物は、雑草でさえ可憐な印象でした。冬の寒さは大変厳しいものと伺いましたし、関西とは随分植生が違っているようでした。
気持ちの良い環境で、今回も楽しくお庭づくりをさせていただきました♪
ありがとうございました!